再エネは従来エネルギーと同じコストに
IEA(国際エネルギー機関)によれば、2016年の太陽光発電と風力発電を中心とする再エネへの投資は2416億円と、2015年から2年連続で従来型エネルギーへの投資額を上回りました。
再エネ発電コストはますます低下を続けており、世界では、kWhあたり1.8セントを切る価格で太陽光発電による電力供給契約が成立するケースも登場しました。世界のトップランナーでは、いまや従来の電源と同レベルの発電コストが実現しているのです( 「再エネのコストを考える」参照)。
世界の各年の発電設備導入量、再生可能エネルギーの割合の推移
(出典)IEA WEO2016
日本における再エネのこれから
日本でも、再エネ発電コストは年々低くなっています。しかし、海外に比べるとまだまだ高く、低価格化に向けた技術開発や、規制改革などが必要です。太陽光発電については、次世代の再エネを見据えつつ、より変換効率の高い太陽電池の開発と低コスト化などが支援されています(「変換効率37%も達成!『太陽光発電』はどこまで進化した?」参照)。
また、再エネは基幹エネルギーになりつつあるものの、太陽光や風力の発電量は天候に左右される不安定なものです。そのため、発電量と電力消費の予測にもとづいた需給調整や、蓄電池などを利用した電力調整機能を備えることが必要となります。こうした技術研究を促進する政策も実施されています。
一方、昼夜を問わず安定した発電が可能な水力や地熱は(「知っておきたいエネルギーの基礎用語 ~地方創生にも役立つ再エネ『地熱発電』」、一定量の電力を低コストで安定的に供給できる「ベースロード電源」として期待されています。ただ、これらは長いリードタイム、多大なコストなどの課題があります。そこで、水力については既存施設の効率化や中小規模発電設備の開発促進などが、地熱発電については開発資金の支援や開発効率化のための技術研究などが行われています(「地熱という恵みをエネルギーとして活かしていくために」参照)。
さらに、これからの世界の再エネ産業の拡大を見据えて、途上国市場を中心とした海外展開も強化していく必要があります。二国間クレジット制度(「『二国間クレジット制度』は日本にも途上国にも地球にもうれしい温暖化対策」参照)では再エネ発電事業も対象となっており、こうした支援制度が、日本の再エネ事業の世界市場展開への後押しとなることが期待されます。
再エネは、私たちのこれからの生活に欠かせないエネルギーであり、なおかつ、エネルギー資源を持っていない日本が国際的にイニシアティブをもって活動し貢献できる分野です。さまざまな政策を通じて、技術開発と利用促進の二面を支援し、再エネの普及拡大を図っていきます。